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 日本酒造りは、原材料となるお米のデンプン質から、並行複発酵と呼ばれる糖化とアルコール発酵がひとつの桶のなかで同時に進行すると言う、世界のお酒造りのなかでも極めて複雑なプロセスを経る醸造法です。 この複雑な醸造法は、先人たちが長い年月を経て築き上げてきた伝統的な技術であり、今も各地・各蔵の「杜氏」に受け継がれていますが、これらは現代の科学的考察においても真に理にかなった完成された方法であると言われています。

 菊池酒造では、社長杜氏・菊池東のもと、この伝統的な酒造りの「備中流」の技術を用い、大量生産ではない、きめ細やかな丁寧な酒造りを心がけています。酒造りは、蒸米の放冷やモロミの温度制御に都合の良い蔵内温度となる冬季に行われ、一番最初の仕込酒の洗米が11月上旬頃からはじまり、最後の仕込酒の搾りがおおよそ4月末に終わります。

 以下では、菊池酒造内で行われる酒造りのプロセスをご紹介致します。

 岡山県は「雄町」(おまち)や「山田錦」という酒造好適米や、「朝日」「あけぼの」といった飯米にも酒造用米にも使えるお米が収穫される米どころです。「燦然」はこれらの岡山県産米や兵庫県産「山田錦」を使用しています。
 お米は大吟醸や吟醸・本醸造といったお酒の種類に応じて玄米重量に比べ35%から70%まで精米されます。一般的に精米されればされるほど、米中心部の純粋なデンプン質の部分だけが残され、きれいでなめらかな味わいになっていきます。
 洗米・浸漬は大変重要な作業で、ぬかをきれいに洗い流しつつ、次の蒸し作業に大きく影響する水分吸収率を調整しなければなりません。精米歩合が低くなるほど(磨けば磨くほど)、目標となる吸水率になるように洗米・浸漬時間を厳格に管理していきます。特に大吟醸は、全て手洗いでストップウォッチでの秒単位の管理がされています。
 甑(こしき)と呼ばれる桶に浸漬したお米を入れ、甑底部の穴から蒸気を1時間ほど通して蒸します。蒸米の目標吸水率も、麹米・酒母米・掛米と用途に応じて異なり、蒸し後は各用途に応じて適切な温度になるまで冷却されます。特に大吟醸の掛米などは、蒸し後自然の冷気の中で時間をかけてゆっくりと老化させるように蔵人が手作業でほぐしながら冷却されていきます。 
 昔から酒造りは「一・麹、二・酒母、三・造り」と言われ、麹づくりが最も酒の味を決定づける重要な作業と言われています。室(むろ)と呼ばれる高い温度の部屋のなかで、蒸米に黄麹菌の胞子を振りかけ麹菌を繁殖させたものが麹で、酒母やモロミの中で蒸米のデンプンをブドウ糖に分解する糖化酵素が麹の成長とともに生産されていきます。
 酒母(しゅぼ)は、次のモロミの段階において重要となる、「酵母(こうぼ)」を比較的小さな桶の中で大量に培養したものです。ここで「酵母」とは、麹の糖化酵素によって蒸米のデンプンから分解されたブドウ糖をアルコール発酵させる微生物のことです。
 酒母は約2週間でできあがりますが、この酒母造りの終盤は非常に良い香りがします。この酒母の性質が、次のモロミ(仕込み)に受け継がれていきます。
 出来あがった酒母と麹・蒸米・仕込み水を投入し(添)、酵母が段階的に順調に増殖するように、さらに段階的に蒸米と麹・仕込み水を投入し(仲・留仕込み,添えとあわせて3段仕込みと言う)、その後25日間程度の厳格な温度管理がなされていきます。この間、モロミの中では蒸米の溶解糖化と、蔵に流れるモーツァルトの音楽を聴いた酵母によるアルコール発酵が絶妙なバランスで行われています。またこの期間中は、櫂入によりモロミ内部の蒸米や温度を均一にし、ガスを抜きます。
 なお大吟醸など香り系のお酒は、手間はかかりますがモロミ温度を低温に推移させ酵母の活動を抑制しながら長期発酵させることにより、香り華やかで酸の少ない味わいになるよう仕込んでいます。
 モロミ末期において、モロミの面(つら:見た目)・温度・日本酒度・酸度・アミノ酸度等の数値等を手掛かりに、杜氏はしぼった際の味わいを予測しモロミの搾り(上槽:じょうそう)時期を判断します。通常は機械の搾り機で酒となる液体と酒粕になる固体に分離されますが、大吟醸など一部商品は、写真のようにモロミを入れた酒袋を吊るし、加圧しないまま重力の作用のみでしたたり落ちたしずく酒を斗瓶で囲うこともあります。この斗瓶採りしずく酒は、機械搾りに比べより香り華やかで雑味のない味わいになります。
 搾られたお酒は、一般的には、この後滓引き・濾過・火入れ・貯蔵等の様々な工程を経て瓶詰され出荷されます。



岡山・倉敷の地酒 燦然 玉島の底力

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お酒は20歳になってからお飲み下さい。